
model : kuroneko koyomi instagram : kuro.neko216

鏡に私の姿を映してみる
朝、ふとした拍子に鏡と目が合うことがある。
着替えの途中だったり、洗面台の前で何気なく顔を洗ったあとだったり。そんな何でもない日常の中で、突然鏡が「今の私」をこちらに投げかけてくる。
今日もそうだった。
ふと顔を上げたとき、そこにはまっすぐに私を見つめ返す「私」がいた。
髪は少し乱れていて、目元には眠気が残っている。肌には年齢の積み重ねがゆっくりと現れはじめ、笑った痕跡がうっすらと刻まれている。
それでも、私はその姿を見つめながら、なぜか微笑みそうになった。
「ああ、悪くないじゃない」
以前の私なら、まずため息をついていただろう。
あれが足りない、これが足りない。
もっとこうすればよかった、もっと美しくなれたかもしれない、もっと強く、冷静に、賢くふるまえたらよかったのに――と、そんな「足りなさ」にばかり目を向けていた。
鏡に映る自分は、どこかしら未完成で、不完全で、物足りない存在だった。
でも今は違う。
そこに映っている私は、確かに欠けている。完璧なんてほど遠い。
けれど、私という人生を甘く、静かに、享受している。
痛みや後悔、失敗もたくさん積み重ねてきた。
それでも、それらすら愛おしい記憶として、この顔に刻まれている気がするのだ。
まるで、長年連れ添ってきた親友をふと見つめるような、
「よくここまで来たね」と、そんな声をかけたくなるような気持ち。
それが、今、鏡の前の私に向けて湧き上がってくる。

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選ばなかった道、選べなかった未来、壊してしまった関係、守れなかった想い
















