
Piramid Sanat での展示会のために私が作成したDM用画像。
*- 世界の展示会- International photo expo 2015 / 26 February ~ 13 March
………Piramid Sanat Feridiye Cad. N.23, 34437 Taksim, Istanbul, Turkey
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Bedri Baykam – Erden Cantürk – Philippe Deutsch – Koray Erkaya
Damien Guillaume – Tetsuro Higashi – Hugh Holland
Uwe Ommer -Arto Pazat
Curator: Cüneyt AYRAL
February 26–March 29, 2015
http://www.piramidsanat.com/en/exhibitions/totally-naked

手前から、「世界の家族」というテーマなどで写真集を100冊くらいは出していると言われるドイツ人の偉大な写真家:Uwe Ommer 氏。 真ん中は、この展示会を企画し、無名の僕を遥々イスタンブールまで呼び寄せた Curator : Cuneyt Ayral 氏。 三人目は、その無名なアジア人の私。 この画像は展示会前日の打ち合わせであり、差し入れのピザをつまみながら、画像位置などを話し合っているところ。 展示が終わるまでに深夜2時過ぎまでかかったが、その日にパリからやって来たUwe Ommer 氏は、自分の写真の位置とライティングを確認するまで、ギャラリーに滞在していた。 「撮ることから始まって、展示を終えるまで全て自分が見届ける」・・・これが、写真家だと私に伝えた。 この言葉にはとても説得力があり・・今も、私の中の”バイブル”となって生き続けている。
Uwe Ommer 氏と私はウォール位置が隣どうしとなり、写真の”相性”が良くないこともあり、Cuneyt Ayral 氏とフランス語でなにやら話し合っていた。 僕には話の内容が分からないので、英語に切り替えるように伝えた。 私は相手が誰であろうが、言いたいことは伝える方なので、Uwe Ommer 氏とは険悪な雰囲気となった。 Cuneyt Ayral 氏が私の耳元で「He is the greatest・・」と、盛んに私に注意を促していることは分かっていたが、最終的には、僕の提案を彼がのむことで話は治まった。 (言いたいことを言って、それが良い結果を生めば信用を勝ち取れる・・というのが、この地でのあり方であることを学んだ)。 その後、Uwe Ommer 氏とは仲良しとなり、翌年、パリにある彼のアトリエにも遊びに行くこととなった。 実は遊びに行ったのではなく、*Festival Europeen de la Photo de Nu (06 ~ 16 May 2016, palais de l archeveche arles, France)というメジャーな展示会へ出られたのも、彼の推薦があったらしいのだが、そのお礼を言うと、”私はそのような礼を言われる覚えはない”と聞き流されてしまった。 恩着せがましいことは一切口にしませんね、偉大な人は。 ここは、実力の世界なのだ・・と言いたかったのかもしれない。
彼のstudioを訪問した際、一冊の写真集を見せられた。 彼の息子のだという。 「君の感想を聞きたい。 息子へのアドバイスはないか?」と言われたが、私には難しい内容の英語は話せないし、困惑してしまった。 息子とのコミュニケーションは何処でも難しいらしい。 この時は、Cuneyt が同行していることもあり、地下鉄にも無事乗れたが、独りではいまだに無理がある。
帰り際に彼の写真を撮ることにした・・私の好きなように撮るからと言っても、ああだのこうだの・・といろいろ私に注文を付ける。 私が好きに撮った写真よりも、彼の注文通り取った写真の方がずっと良い写真になっていた・・日本に帰ってから見たら。 ドイツ人と日本人には、勤勉さという点において共通していると言われるが、彼とカメラの話をしていて分かったことだが、”勤勉さ”の意味が全く違う。 日本人には”職人気質”という説明が付くが、彼らは勤勉というよりも、異常な緻密さがあると言った方がよいでしょう。

ギャラリーオーナーは Bedri Baykam : https://www.facebook.com/bedri.baykam.3
Bedri Baykam 氏は、若いころにはサッカー選手として知られ、幼少時より”天才画家”として、国の補助を受け海外留学などを経て、2015年にはユネスコ現代アートの議長に就任。 国内はもとより、現代アーティストとして世界的に知られる。 この建物の3階にある彼のアトリエで、彼の作品を観ながら色々と話をした。 これは、今も鮮明な印象として私の記憶に残っている。 彼は、JFKの”信者”であるらしい。 盛んに彼の話を振ってきた・・”Two thousand years ago, the proudest boast was ’civis romanus sum ’. Today, in the world of freedom, the proudest boast is ’Ich bin ein Berliner ’.” (ウィキペディアより) この演説は1963年、ベルリンの壁があったころの西ベルリンでの演説だったと記されている。

この電話はたぶん日本にかけている。 英語で電話対応できるほどのスキルは私にはないので・・

Koray Erkaya 氏の自宅でのパーティー。 煙草を手にしているが、この日、10年ぶりにタバコを吸っている。 そもそも、タバコを手にしたのは、朝食はホテルの近くの肉体労働者ばかりが集まるサンドイッチとコーヒーの出る店に決めており、私が日本人だとわかると、席は譲ってくれるや、盛んに話しかけてこられるや、しまいにはたばこを勧められ、断り切れず吸うことになってしまった。 1本吸ったら、その後は自動販売機に足が向いてしまう・・止めるのは本当に難しい。

右に写っているのが Koray Erkaya 氏。 この人の写真は Galie#1317 でも去年紹介しましたが、ジェンダーの問題と正面から向き合った作品で、開催期間中に1000人規模のデモ隊が押し寄せたといういわくつきの画像でもあります。 ここはイスラム圏でもあり、ヌード自体が問題視され、イスタンブールでもニュースとなり、皮肉にも、この騒ぎから注目度を上げたという話です。

Koray の作品を観た時、この人は天才だ!と確信した。 人間性も豊かで、周囲から尊敬を集めているという話を耳にした。 天才というのは変わり者が多く、時にはろくでもない奴だったりする。 でも、彼は例外のようだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 展示作品 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私の作品は6点あり、2点は後で追加します。

Curator : Cuneyt Ayral 氏 について書き記したい・・・彼もこのブログを見ていると、先日メッセンジャーで伝えてきた。 「あなたを有名にしたのはこの私だ・・」ということを、このブログのプロフィールに入れろと書いてきた。 確かに、(彼らから見れば)地球の裏側の島国から、無名な日本人を檜舞台に呼び寄せたのは彼であることに間違いない・・そのことには感謝している。 Cuneyt の”眼”は確かで、著名なCurator であることは間違いない。 彼とのコネクションを維持すれば、展示会は何処ででもできそうだが、そうまでして、展示会開催へ拘ってはいない。 次に会う機会があれば、そのことだけはしっかり伝えようと思っている・・というか、ここで書いているので、いずれ、知ることになるでしょう。
このブログは海外からも多く見られているので、トランスレイターが英訳した時のことを考慮し、多少型ぐるしい文章(表現)になっていると思います。 フランス語でどう翻訳されるのかは全く分からないが・・


