+ フォトエッセイ「夏目漱石『門』より抒情詩による再構成」

『門』 抒情詩による再構成

(夏目漱石『門』より着想)

暮れゆく日々の光の中に
小さな家と ふたりの影
宗助とお米は 静かに生きる
罪を背負い 声を殺して

過去は声なく 門の奥に
開かぬ戸口に 風が鳴る
かつて愛した 友の妻
奪ったのは 愛か、それとも――

平穏のなかに 潜む波紋
仏壇の前で 祈るように
宗助の眼は 遠くを見る
贖いとは何かと 問いながら

学僧に会いに 山の寺
悟りを求め 門をくぐる
だが静寂は 何も告げず
ただ木々が風に うなずくだけ

人は皆 門の前に立つ
入るべきか 戻るべきか
宗助はまた 日常へ帰る
お米の笑みが 帰る場所

罪は消えずとも 時は流れ
ふたりの影は 寄り添って
門の向こうに 何があろうと
今を生きる ただそれだけ

Tetsuro Higashi photography

お勧め写真集『山谷花純写真集 遠距離、現在此。』

撮影の舞台となったのは、デビュー当時に訪れた思い出の地・香川県小豆島。
瀬戸内の美しい風景、自然、歴史ある場所を背景に、少女の頃から成長してきた彼女の軌跡と、現在の大人の表情が丁寧に表現されています。

美しいロケーションの中で見せる自然体の姿は、ファンにとって貴重な一冊になるでしょう。

山谷花純さんのこれまでの歩みを知る方はもちろん、俳優としての新しい魅力を感じたい方にもおすすめしたい写真集です。

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