
モデルの”目の力”を見事に捉えてますね。 このページの作品を通して、よく分かります。


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上の写真ですが、このモデルさんをヌードで撮ってみたいですね。 妖艶さの漂う”特別な写真”になりそうなのです・・このコメントは後で消しますが。

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この上の写真が、写真の面白さ満載の写真ですね。 なぜ、写真が面白いか?と言われたら、答えはこの写真にあると言ってもよいでしょう。

いつ叶うか分かりませんが、この書家さんを撮影する約束をしてます。

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老人と少女のいる風景
日が傾きかけた庭のベンチに座り、老人は静かに煙草をふかしていた。彼の前では、孫ほどの年齢の少女が、風にそよぐ髪を払いながら、木々の間を駆け回っている。夏の終わりの涼しい風が頬を撫で、世界は静けさと共にゆっくりと流れていた。
老人は少女を見つめ、ふと、自らの少年時代を思い出していた。あの頃、自分もこんな風に風を切り裂くように走り、太陽の下で汗を流していた。だが、それは遠い記憶だ。年を重ねるごとに、夢や希望は現実の影に隠れ、いつの間にか消えていった。時間は一瞬だったようにも、永遠だったようにも感じられる。
「君はまだ何も知らないな。」
老人は小さな声で呟いた。少女には聞こえなかった。だが、言葉が重要だったわけではない。そう言うことで、自分自身に話しかけているのだ。
彼の脳裏には、若かりし日の愛や苦悩、成功と失敗が浮かび上がった。初めて愛した女性の笑顔、戦場の乾いた匂い、そして何より、失った友人たちの無言の顔。それらすべてが、いま目の前を駆け回る少女の姿と、何の関連もないようでいて、深いところで繋がっている気がした。
「君の未来がどうなるか、知る由もないよ。」
彼は煙をゆっくりと吐き出しながら、自らに言い聞かせるように話し続けた。
「でも、いいんだ。未来なんてものは、走りながら作るものだ。そして振り返った時、そこに道ができている。君がどんな道を作るかは、君次第だ。」
少女がふいに老人の方を振り返った。大きな瞳が彼を見つめ、何かを尋ねるように笑った。
「何か話してるの?」と彼女が声をあげると、老人は首を横に振り、微笑んだ。
「いや、ただの昔話だ。」
彼は立ち上がり、ポケットから飴を取り出して少女に手渡した。彼女が笑顔で受け取るのを見て、老人は再び胸の奥が温かくなるのを感じた。少女の笑い声が風に溶けていく中、老人は小さく自分に言い聞かせた。
「人生は、ただの瞬間の積み重ねだ。その瞬間が美しいなら、それで十分だ。」
老人は空を見上げた。どこまでも青く、果てしなく広がっていた。彼は深く息を吸い込み、ゆっくりとそれを吐き出した。少年のような笑みを浮かべながら、彼はまた少女を追う視線を戻した。そして、それがどれほど貴重な時間であるかを心の底で噛み締めていた。

Tatsuyuki Kodama Portrait 2

