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~ 憂いの中の満たされている私 ~
静かに揺れる窓の向こうで
風が木々を撫でている
その音は、私の心にしみるような
遠い誰かの囁き
憂いは雨雲のように
空に広がり、影を作る
けれど、その中で小さな滴が
私の頬を潤す
満たされている、とは不思議だ
幸せが手のひらからこぼれても
まだ、何かが残っている
それは言葉にならない
柔らかな何か
胸の奥の暗がりで
灯る微かな光のようなもの
消えないで、と願いながらも
その儚さに愛しさを覚える
憂いの中でも
私はここにいる
誰にも見えない微笑みを抱いて
風と共に揺れている
そして、静かに思う
満たされている、とは
欠けた世界の中で
それでも、息をすることなのだと。
~ 憂いの中の満たされている私 ~










