
model : Maya Inoue
Poem / Photography 「写真詩集」
「臨時休業」
行くあてなどなかった
ただトボトボと歩いて
いつもの喫茶店に行ければ
それで良かった
家から出たかった
少し秋めいた風に当たりたかった
夕焼けを見て
深呼吸をして
辿り着けば
喫茶店のシャッターは下りていて
「本日臨時休業」とあった
涼みたかったのにこれだ
ぷらぷらとコンビニに入り
少し涼みがてら商品を見る
見慣れたおにぎりやサンドイッチ
お腹が空いていたんだ
私はその間ずっと
ボーッとしていて
現実と異空間の狭間で
取り残された様な感覚になっていた
交差する思考や想いが
時に人を酷く独りにする
顔だけは知っている店員さんに商品を差し出し
「袋もお願いします」と言う
自動的にポイントカードを出して
会計を済ませると
またふらふらと表に出る
ーやけに蒸すな…ー
今日会ったのは
宅配のお兄さんと
コンビニの店員さんか
すれ違う人たちとは目を合わさなかったもんな
誰のことも呼ばなかった
頭も心も空っぽ
そんな日があっても良いと思った
独りはじっくり味わえば良い
それでも想ってくれる人たちがいることを知っていて
私の幸せや健康を気にかけてくれる人たちがいて
見えない所でいつも祈ってくれていて
それを感じているから文句などないのだ
腰がきしむの感じながら
私は帰ったら冷水シャワーを浴びようと考えていた
台風は本当に来るのだろうか?
キレイな夕焼けだ
poem : Maya Inoue / photo : Tetsuro Higashi
Poem / Photography 「温もり」