
世界の展示会:Festival Europeen de la Photo de Nu (06 ~ 16 May 2016, palais de l archeveche arles, France)
世界5大メジャー・写真展の一つである Festival Europeen de la Photo de Nu 。 南仏アルルで開催される。 私がこの展示会へ推薦されたのは2016年5月。 年間を通して様々なジャンルの写真が展示され、他のメジャーな展示会と比べると、”作品展”の意味合いが濃く、ここ”写真の聖地”へ出展できたことはこの上なく名誉なことと思っている。 この時点で、日本人でこの展示会へ出たのは私で二人目とのこと。 ”人物”をテーマに出展したのは私が初めてとのこと。
70x100cm サイズの画像を26枚展示しました。 その中から実際に展示した作品と類似作品を載せてます。

フランスに住むキュレイター:Cuneyt Ayral 氏がInternational photo expo 2015 in Istanbul に私を招待した後に、次の作品展への”構想”を私と話し合った。 構想というより、テーマと言った方がよい。 彼は「芸者」はどうか?と言ってきたが、私は「花魁」にすると伝えた。 花魁の方が”花”もあるし、悲哀など様々な”想い”を作品に託せると思ったからである。 そして、花魁をテーマに撮り続け、半年後にこの展示会へ推薦され、展示が決まった。
アルルと言えば、ゴッホが創作の場としていたことで広く知られている。 パリからTGVでアビニョンまで行き、そこからバスで1時間ほどの地中海に面した長閑な田舎町といったところだ。
街全体のあちこちに展示会場があり、写真展のために街があると言った方がよいほどである。


このモデルの目を見てほしい。 「世捨て人の目」として、カテゴリーでも扱っている。 「良いモデル」という話の中でも、存在自体が絶大であり、そこに座っているだけで”絵”になる。





展示会場は宮殿と言ってよいのでしょうか、天井までの高さが4mはあろうかという立派な建物です。
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Festival Européen de la Photo de Nu(ヨーロッパヌード写真祭)は、フランスのアルルで毎年開催されるヌード写真に特化した国際的な写真祭です。このフェスティバルは、ヌード写真という非常に独特かつデリケートな分野を芸術の一環として高めることを目的としています。ヨーロッパを中心に、世界中から多くの写真家やアート愛好者が集まり、その年ごとにテーマに沿ったさまざまな作品が展示されます。
このフェスティバルは2001年に設立され、以来、毎年5月に開催されています。アルルは、もともと写真の街として知られており、特に国際的な写真祭である「Rencontres d’Arles(アルル国際写真祭)」が有名ですが、このフェスティバルはヌード写真に特化している点で非常にユニークです。Festival Européen de la Photo de Nuは、ヌードというテーマに対して、社会的、文化的、または美学的な角度から新しい視点を提供する場として知られています。
このイベントでは、ヌード写真が持つ多面的な魅力が披露されます。写真家たちは、肉体の美しさだけでなく、その表現を通じて感情や思想、哲学、さらには社会的なメッセージを伝えることができます。ヌードは、単なるポルノグラフィーやエロティシズムとは異なり、歴史的には芸術作品の題材として長い伝統を持っています。古代ギリシャの彫刻から始まり、ルネサンスの絵画、さらには現代写真まで、ヌードは常に人間の存在や美しさ、儚さを表現する手段として用いられてきました。
Festival Européen de la Photo de Nuも、その伝統を引き継ぎつつ、現代の多様な表現を取り入れています。特にこのフェスティバルの特徴として挙げられるのは、若手からベテランまで幅広い層のアーティストが参加することです。これにより、古典的なアプローチから現代的な実験的手法まで、多彩な作品が展示されます。また、フェスティバルでは、単に展示だけでなく、ワークショップやレクチャー、トークイベントが行われ、参加者はヌード写真の制作やその裏にあるコンセプトについて学ぶ機会も得られます。
ヌード写真というジャンルは、その性質上、しばしば議論の的となることがあります。特に、現代社会においては、プライバシーの問題やジェンダー、フェミニズム、または倫理的な観点から様々な視点が交わります。しかし、Festival Européen de la Photo de Nuは、こうした議論を恐れることなく、ヌード写真をアートとして堂々と提示することで、新しい議論を喚起し、視覚芸術におけるヌードの可能性を広げようとしています。
このフェスティバルは、アートの視点からヌードを捉え直すだけでなく、地域社会との結びつきも深めています。アルルという街自体が、歴史的な街並みと現代アートが交差する特別な場所であり、フェスティバルの期間中は街全体が芸術的なエネルギーに満ち溢れます。観光客やアートファンにとっても、このイベントはアルルの美しさと共に楽しむことができる、特別な体験となるでしょう。
また、フェスティバルは商業的な目的とは一線を画しており、あくまでアートとしてのヌードを追求しています。そのため、展示される作品は非常に高い芸術性が求められ、写真家たちは純粋に自分のビジョンやメッセージを作品に込めます。審査員も国際的に評価の高い写真家や美術評論家、キュレーターが務め、作品の選定は厳格に行われます。これにより、フェスティバルは常に高いクオリティを保ち続けているのです。
フェスティバルの魅力は、観客にとっても大いに楽しめることにあります。ヌード写真を通じて、美しさやエロティシズム、時には挑発的な表現も体験できますが、それだけではなく、深い哲学的な問いかけや感情の表現に触れることができます。また、アーティストと直接対話する機会が設けられているため、作品の背景や制作プロセスを知ることができるのも大きな魅力です。
Festival Européen de la Photo de Nuは、ヌード写真のジャンルをただのエロティシズムや商業主義から解放し、アートとしての新しい価値を創造しています。そのため、このフェスティバルはアートシーンにおいて重要な位置を占めるようになり、今後も多くのクリエイターや観客を引きつけることでしょう。
まとめると、Festival Européen de la Photo de Nuは、アルルの魅力的なロケーションとともに、ヌード写真の芸術的な価値を追求する場として非常に注目されています。多様なアーティストが集まり、彼らの独自の視点からヌードを表現するこのフェスティバルは、単なる展示会にとどまらず、アートの新しい可能性を探求する場であり、観客にとっても刺激的な体験を提供します。

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会場の様子を伺えますが、僕の作品ではありません。
フランス・アルル国際写真祭・・2016