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「盗撮」の法的解釈と処罰
日本では、「盗撮」は日常的な呼び方で、すべての隠し撮りが同じ犯罪になるわけではありません。 撮影対象、方法、場所、同意の状況などによって、法律や条例が適用されます。以下は2026年10月時点の一般的な説明です。
1.性的な盗撮――性的姿態等撮影罪
2023年7月に施行された「性的姿態撮影等処罰法」により、全国共通で処罰されるようになりました。主な対象は、次の行為です。
- 正当な理由なく、性的な部位や、通常衣服に隠れた下着、性行為中の姿などをひそかに撮影する。
- 睡眠、酩酊、脅迫、立場の影響などで、拒否する意思を形成・表明・貫くことが難しい状態を利用して撮影する。
- 性的な撮影ではない、または特定の人しか見ないと誤信させて撮影する。
罰則は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。未遂も処罰されます。 つまり、撮影に気づかれていなくても、画像を公開しなくても、成立する場合があります。
13歳未満の人の性的姿態等を正当な理由なく撮影する場合や、13歳以上16歳未満の人を5歳以上年長の者が同様に撮影する場合にも、特別な処罰規定があります。
2.画像を渡す・公開する行為にも別の罰則がある
違法な撮影などで生じた「性的影像記録」は、撮影した本人以外による提供や拡散も処罰対象になり得ます。
| 行為 | 法定刑 |
|---|---|
| 他人に提供する | 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 |
| 不特定・多数の人に提供する、または公然と陳列する | 5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金、または両方 |
これらは、この法律で定義された記録についての罰則であり、すべての写真の共有に一律に適用されるものではありません。
3.都道府県の迷惑防止条例
国の法律とは別に、各地の条例でも盗撮などを規制しています。
東京都では、所定の場所で通常衣服に隠された下着や身体を撮影することに加え、撮影目的でカメラを差し向けたり、設置したりする行為も禁止されています。実際の撮影行為については、原則として1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、常習の場合は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。地域によって規定は異なります。
4.性的な写真でなくても、民事責任は生じ得る
街中で人物を無断撮影しただけで、必ず性的姿態等撮影罪になるわけではありません。しかし、刑事犯罪にならないことと、撮影・公開が適法であることは別です。
肖像権やプライバシーの侵害として、損害賠償などの問題になる場合があります。裁判では、撮影場所、目的、方法、必要性、撮影された人の活動などを総合して、社会生活上我慢すべき限度を超えた侵害かどうかが判断されます。
5.「盗撮風」の演出と、実際の盗撮は区別する
成人が撮影内容を理解して合意した演出なら、作品名に「盗撮」とあっても、その言葉だけで犯罪とは判断できません。反対に、交際相手や配偶者であること、性行為に同意したことは、撮影への同意を意味しません。 「自分しか見ない」と偽るなど、閲覧範囲についての誤信を利用した撮影も処罰対象になり得ます。
なお、表の刑罰は法律上の上限です。実際の処分は、行為の内容、常習性、被害状況などによって決まり、個別事案では撮影時の具体的な事情の確認が必要です。
