Poem / Photography 「馴染みの喫茶店」

馴染みの喫茶店

見えないところから見る
そっと じっと

身を隠して
帽子を深くかぶって
 
周りの雑音も微かにしか聞こえないくらい
イヤフォンから流れる音楽

ここの銀杏は裸になってしまった
春を待たねばね

皆、ダウンコートを着て
マフラーを巻いて 歩いている

そっと じっと
隠れ家から 見る

美術館へ行きたいな
動物園にも

舞台が観たいな
コンサートへも

行動範囲の狭くなった私が夢見るのは
健康に歩くこと

それすらままならなくて
じっとしている

風の強い日
黄色い枯葉がカラカラいう

陽の差す席で
アイスコーヒーは汗をかく

季節の移り変わりが
年々早くなり
私は一層動けなくなっていた

もう一度 もう一度
走りたい 泳ぎたい
限界を超えたい

冬の見慣れた景色も
今日は新鮮で
あくびを我慢する

poem : Maya Inoue / photo : Tetsuro Higashi

Poem / Photography 「写真詩集」

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Tetsuro Higashi

Tokyo Japn Photographer

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