Photo-model : Mai 4

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私は笑顔でいられる時間が少ないような気がする。

誰かと笑い合っているつもりでも、その笑顔がほんとうのものだったかどうか、帰り道でふと分からなくなる。
なんでもない日常のなかで、ふいに鏡の前を通りすがって、自分の顔が無表情であることに気づくと、ちょっとだけ胸がつまる。

いつからだろう、心から笑うことが難しくなったのは。
子どもの頃は、そんなこと考えもしなかった。
日だまりの中で、何かを拾い上げて、どうでもいいことで笑っていたはずなのに。

誰かに無理に合わせているわけじゃない。
自分を偽っているわけでもない。
でも、気づけば“いい顔”をしようとしている。
誰かの期待にそっと寄り添いながら、角を立てないように、波を立てないように。
そうしているうちに、「自分の素の顔」ってなんだったっけ、と、思ってしまう。

笑顔が減ると、時間の流れも味気なくなる。
毎日がただ通り過ぎていく感じがして、足元が頼りなくなる。
だから私は、笑える瞬間をちゃんと覚えておこうとする。
たとえば、コンビニの店員さんがくれたやわらかな「ありがとうございます」の声。
たとえば、通りすがりの小さな犬がこちらを見上げて尻尾を振ったこと。
そんな何でもない出来事のなかに、小さな笑顔の種がある。

私は笑顔でいられる時間が少ないような気がする。
でも、ゼロではないことが救いだ。
完全に失われたわけじゃない。
小さな光が残っている。
だから、今日もほんの少しでいい、心がふっとゆるむ瞬間を探しながら歩く。
笑おうと思わなくても、気づいたら笑っていた。
そんな自然な時間が、少しでも戻ってくるように。

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Tetsuro Higashi

Tokyo Japn Photographer

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