
被写体になることを希望する方々へ
写真に写ることは、単に「自分の姿を撮ってもらう」ということではありません。
私は、被写体と写真家との間に生まれる信頼こそが、一枚の写真に最も大切なものとして宿ると考えています。
特に人物写真では、身体の美しさだけを追いかけているわけではありません。立ち方、表情、視線、身体の曲線、光の当たり方、そしてその人が持っている空気感――そうしたものが重なって、初めて「その人にしか撮れない写真」が生まれます。
だから私は、モデルの方に無理にポーズを要求したり、「こう写ってほしい」と一方的に指示したりすることよりも、その人自身の自然な存在感を大切にしたいと思っています。
ヌードやアートモデルに興味がある方も、最初から特別な経験や高度なポージング技術が必要なわけではありません。
大切なのは、自分自身の身体を一つの表現として受け入れてみたいという気持ち。そして、写真家とコミュニケーションを取りながら、一緒に作品をつくってみたいという気持ちです。
もちろん、撮影する内容や範囲については、事前にきちんと相談してください。撮られたくないもの、見せたくない部分、公開してほしくない写真があれば、遠慮なく伝えてください。
「モデルだから我慢する」のではありません。
撮影は、写真家だけの作品づくりでもありません。
モデルと写真家が信頼関係の中でつくり上げる共同作品です。
私は、年齢や体型、経験の有無だけで人の美しさを判断したくありません。
若さだけではない美しさ。
細さだけではない美しさ。
そして、整った身体だけでは表現できない、その人だけが持っている魅力。
写真を通して、そんな「自分でも気づいていなかった自分」を発見してみませんか。
被写体になることに興味を持った方へ。
あなたの身体には、あなた自身がまだ知らない「表現」があるかもしれません。
その表現を一緒に見つけ、一枚の写真として残してみたい――私はそう考えています。