晩秋

薄暮の風が
かすかな金色の粉を散らすように
落葉を撫でてゆく。

木々はその肩をすぼめ、
枝に残る最後の光の滴を
そっと宙へと返す。

遠くで小川が
くすぐるような笑い声をたて、
その上を、夕陽が
赤い絵具をひと刷けしてゆく。

ああ、晩秋よ、
あなたは季節の終わりではなく、
ひそやかな始まりだ。

沈む色は、やがて来る白を迎えるための
静かな息継ぎ。
その気配に耳をすませば、
胸の奥で、小さな灯が
またひとつ、やさしく明るむ。

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不明 のアバター

Tetsuro Higashi

Tokyo Japn Photographer