魔界の者になる・・

俺の顔の中には魔女がいる

そいつは鋭い長い爪をとぎすまし
俺の顎の内部に爪を突き立てる

そして肉をえぐりながら
音をたてずに笑うのだ

ギシギシともギリギリとも
ああ 何とも言えない鋭い痛みが
俺の顔の内部で悲鳴をあげる

もがきながら 顔をゆがめながら
俺はそいつに哀れみを請う

魔女は俺にこうささやく
痛みを取りたかったら泣け
人前で転げまわれ
髪をかきむしって叫べ

痛い痛い痛い・・痛い

俺は耐えきれずに許しを請う

助けて下さい

魔女は薄ら笑いを浮かべながら
私の力を忘れるでないぞ と
ようやく爪を離してくれる

俺はだから魔女の奴隷だ
何があってもこいつからは逃れることなど
できはしないのだ

そのうちいつか俺は魔女と交わって
魔界の者になってしまうのかも知れない

 

Text  by  Syoudou Sawaguchi

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